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八尾南駅は谷町線で唯一の地上駅。駅前にはロータリーもあります。

八尾南（やおみなみ）駅は、大阪府八尾市南西端にある谷町線の終着駅です。手前の長原駅は中央環状線の地下にありますが、そこから南東にカーブして市境を越え、八尾市に入ったところにあります。この駅は昭和55年、旧八尾空港の南側に建てられましたが、その4年後に、空港は駅から徒歩15分の現在の位置に移転。駅の北側には今でも旧エプロンの広大な跡地が残されています。また谷町線の八尾車庫が隣接しています。谷町線で唯一の半地下、地上駅です。

■八尾空港にアクセスできる終着駅

八尾南駅のある八尾市は、大阪市の東南部に隣接する市で、近世までは大阪という大消費地に近い、裕福な農村地帯でした。明治以降は綿糸生産から、工場がブラシ生産などの地場産業へ移行し、2007年に工業出荷額で東大阪市を上回る産業都市となりました。
市の南部には八尾空港があり、民間の小型航空機や陸上自衛隊の駐屯地に供用されています。
八尾空港は昭和8年に、民間機パイロットの訓練用の「阪神飛行学校」として設立され、戦後は報道、操縦訓練、航測、写真撮影、遊覧飛行、企業の社用機、航空スポーツ、定期便以外の貨物ジェット機などに使用される空港になったものです。八尾南駅は、八尾空港の西側に位置し、大阪市内から空港にアクセスできる唯一の地下鉄駅として、旅客以外のビジネスニーズに広く応えています。

大阪地下鉄 谷町線の車庫があります。

八尾空港は旅客以外の多彩な用途に使われる空港です。

■空港以外に工業団地も！

八尾南駅の周辺は、空港以外に有名企業の本社もたくさんあります。まず駅前には「ミキハウス本店」があるほか、駅至近に「大阪印刷団地」「大阪菓子工業団地」があります。
大阪印刷団地は、大阪市内の印刷関連会社が協同組合方式で経営するもので、約2万5千平米の敷地に、印刷会社や制作会社13社が軒を連ねています。また大阪菓子工業団地はそれに隣接し、ラムネ菓子の「ユウカ」「浜田食品」、アイスクリームの「ネージュ」、それらのパッケージを作る「レザック」などが操業しています。金平糖の「大阪糖菓」には「コンペイトウミュージアム」も併設されています。
駅前の工業団地エリア以外は、集合住宅や戸建てが広がる住宅街で、病院は意外と少ないのですが、駅前中心に学習塾がいくつかあります。

駅前にそびえる「ミキハウス本店」。

駅の南側至近に印刷と菓子の工業団地があります。

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